初の個展「たまねぎは涙をながさず切れるのだ」から4年、前回の個展の時とは世の中が大きく変わった状況の中、今回も日常で感じる違和感を、少し違う角度から見つめた作品集です。
“air bug"
以前のように移動の自由を奪われてから
僕には飛行機が家中を目障りに飛び回る
ハエのように思えて仕方がなかった。
ずっと前は飛行機が近くを飛ぶだけで、
なんだか心が弾んだのを覚えている。
何も知らない息子は飛行機を見るたびに
目を丸くして『おーい』と手を振る。
僕は写真を撮り始めた。
─
─竹中祥平
1987年大阪府出身。東京都在住。日本写真映像専門学校を卒業後、スタジオ勤務を経て、写真家・横浪修の元でアシスタントを経験。独立後雑誌や広告写真で活躍する一方、自身の作品制作も精力的に行っている。写真の世界に魅了され、光を追いかけるうちに日常が少し違って見え始めたという自身の経験と、普段の生活の中で、ほんの少しの視点の変化で捉え方は変わるという事実に共通性を覚え、視点、視野、視座の交錯から生まれるものをテーマに作品を制作。
http://shoheitakenaka.com/
頁数 256ページ
定価 5,500円(本体5,500円)
ISBN ISBN 978-4-904635-68-1 C0072
デザイン 尾原史和
発行所 株式会社ブートレグ